マンション売却等で利益が出た際には忘れずに!
マンション売却等で利益が出た際には忘れずに!
マンション売却などで利益(=譲渡所得)が出た場合に、以下の譲渡所得税がかかることは皆さんご存じだと思います。
- 短期譲渡所得(5年以下所有)39.63%(所得税30.63%、住民税9%)
- 長期譲渡所得(5年超の所有)20.315%(所得税15.315%、住民税5%)
この税金は売却した翌年の確定申告で支払います。税金をたくさん持ってかれるなあと思うのですが、ここで節税するのを忘れないようにしましょう。譲渡所得税には上記の通り住民税が含まれるので、ふるさと納税の上限額が増え、より多くの返礼品をもらうことができます。
1.譲渡所得の算出
ネット上に多くの情報がありますので、ここでは記載しません。ここでは譲渡所得をA万円とします。
2.譲渡所得の住民税算出
譲渡所得に、上で挙げた住民税率を掛けて算出します。
譲渡所得の住民税(B万円)=(A万円)× 9%または5%
3.給与所得の住民税算出
給与所得のサラリーマンを前提としています。今年の源泉徴収票は未だ存在しないので、昨年の源泉徴収票などを参考に、以下の順番で算出します。
3-1. 給与所得の所得控除後の金額を算出
源泉徴収票の「給与所得後の金額」から「所得控除額の合計額」を差し引いて、「所得控除後の金額」=課税対象金額を求めます。
所得控除後の金額(C万円)=「給与所得後の金額」ー「所得控除額の合計額」
3-2. 給与所得の住民税算出
給与所得の額に関わらず、住民税率は10%です。
住民税の所得割(D万円)=(C万円)× 10%
3-3. 所得税率の算出
この後、ふるさと納税の控除上限額を算出するのに必要な所得税率を求めます。所得税率は、所得控除後の金額(C万円)に応じて決まります。以下から選択した所得税率をP%とします。
所得控除後の金額 | 所得税率 |
195万円以下 | 5% |
195万円超 330万円以下 | 10% |
330万円超 695万円以下 | 20% |
695万円超 900万円以下 | 23% |
900万円超 1,800万円以下 | 33% |
1,800万円超 4,000万円以下 | 40% |
4,000万円超 | 45% |
4.控除上限額の算出
やっと、ふるさと納税の控除上限額が以下で算出できます。
控除上限額 =(B万円+D万円)×20% ÷(90%-P%×1.021)
控除上限額の算出例
言葉では分かりにくいので例を挙げて算出してみます。
(算出条件)
- 譲渡所得(A)=3,000万円、5年超所有
- 所得控除後の金額(C)=900万円
この場合、不動産譲渡所得の住民税は、3,000×5%=150万円(B)となります。続いて、給与の住民税は900×10%=90万円(D)、所得税率は23%(P)となります。
控除上限額は、(90+150)×20% ÷(90-23×1.021)=約72万円
不動産売却が無い場合と比べて、約166%(45万円)も増加してますので、だいぶ返礼品が増えます。
自宅を売却される場合は、3000万円特別控除を使う方も多いですが、3000万円を超えた譲渡所得についても同じ計算で、上限額が算出できます。
で、ここからが大事なポイントですが、この上限額は売却した年に適用されます。譲渡所得の税金は売却翌年の確定申告で支払いますが、確定申告の年にふるさと納税しても遅いのです。
今年不動産売却などで譲渡所得があった方は、あと2ヶ月少しの間に、ふるさと納税しましょう。私は楽天ふるさと納税派なので、現在のお買い物マラソンを含め3回のイベントで上手くふるさと納税しないといけません。お買い物マラソンの1回あたりの獲得上限は7000ポイントで、例えば5ショップ(5自治体)買いまわりで計20万円のふるさと納税すると7000ポイントを超えてしまいます。
SPUポイントアップも含めたポイント最大化の工夫を考えないとですね。この辺りは、また別のブログで。
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